石橋巡り
(2004年3月6日)

2.大隅町

(市柴橋・岩元橋・大鳥橋・小山橋・炭床橋・神掛橋・浅井橋・飛佐橋・
宮田橋・大路橋・馬渡橋・木場橋・市吉橋・蕨谷橋)



道中で見たもの

1.末吉町




小山橋以下11基の石橋が架かる川は、いずれも岩盤が浸食された深い峡谷になっており、石橋にとって好条件です。



上流部は水切り石で補強してあります

この写真を撮っているときに、一番下の娘の大学合格の知らせが入りました。




市柴(いちしば)橋 曽於郡大隅町月野市柴

菱田川
橋長:34.0m
橋幅:3.3m
径間:9.2m
拱矢:5.0m
架橋:明治39年3月
石工:不明

この近くのバス停は「市柴」と「市芝」と上下線で違っています。
現在は使われていません。

県道71号線が大隅町で県道63号線にぶつかる地点から、県道63号を約6Km南下、市柴バス停近く、左手。
岩元橋 大隅町月野

月野川
橋長:15.8m
橋幅:3.3m
径間:13.5m
拱矢:5.5m
架橋:大正5年(1916)





附近の人の生活道として使われているようですが、下から見ると両サイドの輪石に亀裂が入っており危険な状態です。

市柴橋から県道63号線を約2.1Km北上、県道495号線へ左折、1.6Kmで国道269号線へ、左折。1Km先「岩屋観音入口」看板から左へ分岐、300m先新橋の上から上流に見える。





大鳥橋 曽於郡有明町山重

菱田川
橋長:16.0m
橋幅:5.4m
径間:14.5m
拱矢:9.3m
架橋:大正5年(1916)


大隅町との境、大鳥峡近くにあります。完全に廃橋となっており、草に覆われ上からでは判別不可能です。

岩元橋から旧道を約1.8Km南下、国道269号線との合流地点100m南側、国道の大鳥橋の上流側に平行に架かる。








小山橋 大隅町大谷

月野川
橋長:12.0m
橋幅:4.0m
径間:8.5m
拱矢:3.0m
架橋:大正6年(1917)

現在は使われていません。
この附近は谷が深く険しい岩壁で、回り道をして降りました。竹を頼みの綱に降りましたが、土中、或いは根っこに近い部分は節から尖った根が出ていて危険です。


大鳥橋から国道269号線を約3Km北上し、県道495号線へ左折。月野小学校から西へ約6.2Km、県道521号線へ右折(注意しないとこの分岐は通り過ぎる恐れがあります)、200m先左折(手前にも左へ分岐する道がありますが、これを進むと、とんでもない場所へ行きます)約900m先




炭床(すみとこ)橋 大隅町大谷炭床

月野川
橋長:9.3m
橋幅:4.35m
径間:8.3m
拱矢:4.0m
架橋:昭和4年(1929)




新橋の下流に架かり、完全に廃橋となっています。

小山橋より、県道521号線へ戻り、東へ約4Km、新橋の右手に平行に架かっています。
神掛(かみかけ)橋 大隅町中之内神掛

前川
橋長:14.0m
橋幅:3.65m
径間:11.2m
拱矢:5.2m
架橋:大正7年
石工:梅木甚兵衛


新しい橋の上から見下ろしたところです。

県道63号線、岩川高校の北より、市道に左折。約3.6Km先右手に水車小屋がありますの。その下に架かっています。




浅井橋 大隅町岩川

前川
橋長:11.0m
橋幅:2.65m
径間:8.0m
拱矢:4.0m
架橋:明治41年


神掛橋から西へ約2Km、若松商店から左下へ鋭角に左折、すぐこの橋です。









飛佐(とびさ)橋 大隅町恒吉

前川支流
橋長:8.0m
橋幅:4.0m
径間:6.5m
拱矢:3.0m
架橋:大正12年(1923)

浅井橋の約700m下流にあたります、現役の橋です。
この谷も険しく、下へ降りるのはあきらめました。

浅井橋から若松商店へ戻り、西へ約700m、分岐を左下へ左折。下りきったところがこの橋です。





宮田橋 大隅町大谷宮田

前川
橋長:8.0m
橋幅:2.4m
径間:6.5m
拱矢:3.3m
架橋:明治


この場所は、極めて分かりにくかったです。竹薮、雑木林に覆われよく見ないと絶対に分かりません。
あると確信して探さないと絶対に見つからないかもしれません。新宮田橋の北側から川沿いに小道があり、左岸側に出ることはできますが、写真右手の藪に阻まれてよく見えません。
右岸側から、ロープをガードレールにくくりつけてようやく
降りることができました。


飛佐橋から道なりに約1Km進むと(ひょっとしたらもっとかもしれません)T字路に出ます。右折するとすぐに新しい宮田橋ですが、この100m下流に架かっています。









大路(おおじ)橋 大隅町大谷大路

前川
橋長:12.0m
橋幅:2.8m
径間:7.4m
拱矢:3.25m
架橋:大正9年2月(1920)

宮田橋に輪をかけて分かりにくい場所でした。
雨の中を別の小道へ傘をさして歩いて確認に行ったり、非常に苦労しました。
上流側から、大路橋、新宮田橋、宮田橋の順に架かっています。一応現役です。


新宮田橋から北西に約150m進むと左手に林道みたいな小道があります。車はかろうじて進めます。この道を約200m進み、分岐を左下へ。下りきったところに架かります。




馬渡(まわたり)橋 大隅町馬渡

佳例川
橋長:13.15m
橋幅:4.6m
径間:10.0m
拱矢:4.2m
架橋:昭和18年
現役の橋です。

大路橋から町道へ戻り、北西へ進むと県道63号線へ出ます。東へ約5.1Km、笠木小学校手前を左折、約200m先を右折(くれぐれも間違えないように、手前にも右折する道がありますが、この道の方が石橋がありそうな感じです)。約2.1Km先に架かっています。
途中、上馬渡橋にさしかかります。右折方向が川の下流ですので、橋がありそうですが、ありません。直進すると、この橋が架かっています。





木場(こば)橋 大隅町猫塚

前川支流
橋長:12.0m
橋幅:3.0m
径間:9.5m
拱矢:3.5m
架橋:不明

ここの谷も深くて、降りるのをあきらめました。上流にはえん堤があり、ごうごうと音をたてて流れています。
現役の橋です。

馬渡橋からいったん笠木小学校へ戻り、笠木小学校から北進400m先を右折。約1.5Km先左折すぐこの橋が架かります。




市吉(いちよし)橋 大隅町中之内市吉

菱田川
橋長:12.55m
橋幅:5.4m
径間:7.72m
拱矢:3.8m
架橋:大正6年(1917)




現役の橋です。

木場橋からUターンし、笠木小学校から北へ400m地点へ戻ります。
そこから北へ約1.2Km先、この橋が架かっています。



蕨谷(わらびたに)橋 大隅町中之内

菱田川
架橋:昭和24年


竹薮と雑木に覆われて新橋からみたところしか写せませんでした。谷は深く、とても降りられませんでした。
旧道も途中で分断され、石橋は孤立の状態です。



市吉橋からさらに500m北進。分岐を左下へ、下りきったところに蕨谷橋がありますが、石橋は右手旧道に平行に架かっています。
末吉町〜大隅町のトップページへもどる