久賀の石風呂 国指定重要有形民俗文化財
「治承四年(1180年)南部攻撃によって焼失した東大寺再建の大勧進に任命された俊乗房重源は用材を当時、後白河法皇の知行国であった周防国から求めるために国司として、防府に下った。佐波川上流の得知保(現徳地町)で用材を求める一方、長い兵乱と飢饉により荒れはてた国土を平定し、また布教活動のために、領内を巡回した。その間この地に立ち寄り持病に悩む民衆のために石風呂を創建した。
構造は、花崗岩と粘土で築造された石積式蒸風呂で諸病に薬効高く、以後庶民の湯治場として親しまれ、昭和の初め頃まで使われてきた。
この石風呂は、西日本最古のもので昭和三十三年文部省の文化財重要民俗資料として指定を受けた。」 |