亀岳林 法憧山 禅昌寺
「禅昌寺の開創は、室町時代、応永3年(1396)で開山は慶屋定紹禅師、開基は大内義弘公である。
開創当時は禅昌寺を約80の末寺小庵がとり巻き千人近い修行僧が居て、西の本山西の高野と呼ばれ、一大法城の観を呈していたという。
大内公が財源としてお寺に3千石の知行を寄進しようと申し出たが、開山禅師は「安定は堕落のもと」と之を固辞して受けず、代りに修行僧が毎年春秋二期、防長二州を托鉢することを申請して特許された。
それ以後この浄行は幕末までの五百年間続き、広く防長二州の大衆と深くつながり、その力に支えられこのお寺は維持されて来たのである。
その歴史は、今日に至るも毎年行われる開山忌(7月18・19・20日)における宗旨を越えての多くの参詣者に伝承されている。」 |