黄檗宗東光寺

2006.07.17

萩市大字椿東




国指定重要文化財
東光寺総門
「護国山東光寺は、元禄4年(1691)3代藩主毛利吉就が萩出身の名僧慧極を開山として創建した全国屈指の黄檗宗の寺院である。
 総門の創建は、元禄6年(1693)の慧極筆「護国山」の扁額が総門正面に掲げられているので、そのころ建立されたものと思われる。
 建物面積28.65uの三間二戸八脚門で、中央部が高く切妻造りの屋根をかけて、棟上に摩伽羅を飾るなど黄檗宗総門の形式を示す遺構である。」

萩市教育委員会


国指定重要文化財
東光寺三門
「三門は、東光寺が創建されて121年後の文化9年(1812)に10代藩主毛利就煕が寄進したものである。規模は建物面積119.93u、桁行11.4m、梁間6.5mの二階二重門である。屋根は入母屋造り本瓦葺きで、中央に露盤付き宝珠を置いている。2階には毘盧遮那仏、十八羅漢などが安置されている。全体の構造の形式はほぼ純粋な唐様で、江戸時代後期の地方寺院の三門として見ごたえがある。」
萩市教育委員会


国指定重要文化財
東光寺鐘楼
「鐘楼の建築年代は元禄元7年(1694)に4代藩主毛利吉弘によって梵鐘が寄進されているので、そのとき同時に建立されたと思われる。
 建築面積52.12uの黄檗宗特有の一重裳階付入母屋造り本瓦葺きで、身舎組物は大雄宝殿と同じ手法をとっている。
 上層には梵鐘がつってあり、鐘名は初代住職慧極の撰で、萩藩の名工御細工人、鋳物師郡司喜兵衛信安父子が鋳造したものである。」

萩市教育委員会


国指定重要文化財
東光寺大雄宝殿
「大雄宝殿は、元禄11年(1698)4代藩主毛利吉広によって建立されたものである。建物面積289.61uの一重裳階付き乃の仏殿形式で、正面一間通りは吹き放ちになっている。屋根は入母屋造り本瓦葺きで、棟中央に宝珠と両端に鯱を置いている。堂内の土間は漆喰叩仕上げで、建物中央部に格子天井を張るなど黄檗宗建築の姿をとっているが、細部をみると一般的な唐様の手法がみられる。」
萩市教育委員会


萩藩主毛利家墓所(東光寺墓所)
国指定史跡
「東光寺墓所は3代藩主毛利吉就から11代までの奇数代の5藩主と夫人および一族、関係者の墓40基などがあり、総面積5,179.55uである。墓の周囲には玉垣16ヶ所、神道碑6基、鳥居5基、石燈籠500数基、参道の石畳などの石造物が墓所入口の小門内にある。一方門外には放生池と、それに架かる石橋、維新殉職者の墓などがある。
 小門内の藩主夫妻・一族その関係者の墓は唐破風の笠石を付けた角柱形で、特に藩主夫妻のものには沢瀉紋の家紋が陽刻してある。」

萩市教育委員会