旧唐津銀行本店 唐津市指定重要文化財
「唐津銀行は明治18年に設立し、翌年に開業しました。設立時の頭取には、唐津の近代の発展に貢献した大島小太郎が就任しています。
現在残る唐津銀行本店は明治43年8月に着工し、明治454年3月に竣工しました。
建設にあたり、大島小太郎とともに高橋是清から唐津藩英学校(耐恒寮)で教えを受けた工学博士辰野金吾の監督のもと、辰野金吾の弟子にあたる清水組の田中実が設計を担当し、装飾については京都高島屋が受け持っています。
建物のデザインのスタイルは、辰野金吾がイギリス留学時代に流行したヴィクトリア様式のひとつであるクィーン・アン様式を日本化したいわゆる『辰野式』と呼ばれるもので、赤煉瓦に白い御影石を混ぜ、屋根の上に小塔やドームを載せて、王冠のごとく強調する辰野流の工夫が加味されています。
銀行としての営業は平成9年まで続き、平成10年に唐津市に寄贈されています。
平成14年に唐津市指定重要文化財に指定され、平成20年度より3カ年の保存修理工事を経て、平成23年3月より一般公開を行っています。」 |