旧日野医院 本館・病棟・離れ 国指定重要文化財
指定月日 平成十一年十二月一日
所有者 日野副之介
「この指定重要文化財は明治二十七年(一ハ九四)日野医家第三代、日野要の建立によるもので本館と病棟からなる擬洋風の貴重な建築遺構である。
本館は、木造二階建、寄棟造、桟瓦葺で、県内の現存洋風建物のうち最古と思われる。最も洋風らしい外観をもつものは玄関ポーチで、一階は柱頭に飾りを入れ、欄間の輪郭をアーチに似せている。
病棟は、木造二階建て、寄棟造、桟瓦葺で、建築年代についての記録はないが、明治三十二年(一ハ九九)の開業前と考えられる。
この当時の個人病院で和風病舎を併設する病院は、極めて少なく貴重である。
離れは、桁行五間、梁行二間、屋根寄横道、桟瓦葺の建物である。
この座敷及び緑はオンドル式の床暖房がほどこされている。
当日野家は、初代天民・二代清記・三代要・四代俊子(県下二番目の女医で国際女医学会賞も受賞)・五代副之介・六代修一郎と江戸時代から続く医家である。
建築後百年、老朽化のため、所有者が大分県・湯布院町の補助金を受けて、平成四年十月から三年間の工期を経て平成七年十月保存修理を完了した。」
湯布院町教育委員会
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