仙岩山 国指定名勝耶馬渓
「奇岩・奇峰の独特な風景をなすこの一帯は、高野堂とともに麻生耶馬と呼ばれ、国指定名勝耶馬渓に含まれています。
江戸時代の『大宰管内志』には、宇佐郡麻生郷の宝陀寺鎮守(奥の堂)にまつられている五社権現のことが記されており、法道仙人がこの地を訪れた時に白山権現が出現し、後に稲荷・妙見・文殊・観音を合わせて信仰したことなどがわかります。
また、他の記録には、宝陀寺は室町時代の1390年頃に春秀が建立した、あるいは戦国時代の1478年に大内政弘の寄進で竺心和尚が建立した、とも記しています。
奥の堂に登る参道の入り口には、江戸時代中頃の1689年(元禄二)に奉納された鳥居があります。また、『麻生村年代記録』には1772年に石の仁王像が建立され、1801年の落雷で奥の堂が仏像とともに焼失したことなどが記されています。以前は干ばつになると汐汲みと称し、多くの村人が霊雨を願って参詣していました。
この度、地元有志の協力により奥の堂境内の整備などを行い、自然と歴史に恵まれた宗教的霊域を再興することにしました。多くの皆さんの参拝をお願いいたします。」
平成十六年四月二十日
宇佐の文化財を守る会 |