通山庚申塔 市指定有形民族文化財
「この庚申塔は慶安二年(1649)に造立されたものである。材質は凝灰岩で、高さ130cm、幅70cmと堂々たるものである。ここには外に凝灰岩のもの26基、自然石のもの6基がある。造立された年代も、慶安・明暦・寛文・元禄など、時代が下がるにつれ多くなっている。
庚申は十干十二支によって60年あるいは60年ごとに廻ってくる庚申の夜に、特殊な禁忌を要求する信仰で、中国の道教に基づく信仰と仏教がからんだものといわれている。庚申の神は作の神であり、病魔災厄除けの神であり、家内繁栄の神であった。
そのため、土に生きる農民の身近な心のよりどころであった。それがためか道路の分岐点、村々の境界、田之端、峠などにある。室町時代からこのような庚申待板碑が現われ、江戸時代にはいろいろと意義付けられた各種の形式の庚申塔が作られた。」
宇目町教育委員会 |