庚申塔 佐伯市西野区
「市指定民族文化財(昭和48年1月1日)住民が、神仏を信仰するためと、礼拝、行事の対象として建てられたと伝えられています。
この塔は凝灰岩造りで、高さ78p、幅57p、厚さ19pの板碑型で、正面には『奉造立庚申待人数講也』、『天正四年(1576年)丙子○ニ月吉日』、そして信者十八人の名前が刻まれています。県内では古い庚申塔の一つだといわれています。このほか、宝暦十二年(1762年)、享和三年(1803年)造立の庚申塔もあります。庚申は、青面金剛、あるいは猿田彦神とも深い結びつきを持っています。
また、高さ2.2mの石憧(六地蔵)もあり、二体の石造地蔵菩薩も安置されていて供花が絶えません。今なお、地区民が厚く信仰を続けています。昔、庚申講は輪番の座元で行われ、床の間に猿田彦神の掛軸をかけて、お灯明をあげ、お供物(お神酒・お洗米・牡丹餅・搗き餅・小豆飯)をしました。神仏への信仰と寄合行事をからませた大切な集いでした。
このように庚申信仰は、農村に浸透していました。」
佐伯市教育委員会 |