千体薬師像(木彫)
「御堂の両側に1008体からなる薬師如来の立像が整然と並んでいる。像の高さはいずれも65センチの同大同形で、蓮華座に立ち、左手に宝珠をもち右手は肘を曲げ施無畏の印を結んでいる。
同一人の作と思われるが作者は不明で四つの系統がある。記録によると貞亨2年(1685)・元禄16年(1703)・明治16年(1883)に修理をしている。製作年代は室町時代と推定される。
平成6年 県重要文化財指定」
当堂には、薬師如来を中心に左右それぞれ五百体の薬師如来を安置しています。薬師如来本願経に『薬師如来は七つの大願を発し、人間の心を清浄にし、病難・苦難を救済する仏』と述べています。千体とはあらゆ病気・苦難から心願をもって総ての人を救うということです。
九州大学の研究で、千体の薬師如来像を安置する堂宇は、日本国内では当堂が唯一とされています。豊後国の人々が戦国乱世の言語に絶する病難・苦難の救済を求めて、一体一体を寄進したと考えられており、技法から奈良・京野・大宰府・豊後国の仏師が制作に関係したとされています。御堂は臼杵藩侍大工山崎重泰の建築物です。
平成八年県重要文化財に指定され大変貴重な文化財である。
平成十四年十一月 山主 敬白」
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