国指定重要文化財
「この国東塔は椿八幡堂にあったものであるが、明治初年の神仏分離令による廃仏毀釈の際に倒されて放置されていたものを明治22年10月照恩寺の請いにより現在地に移したものといわれている。最下部の石壇は、その際に新たに築かれたものという。
基礎は三重で、最上重の四面には二個ずつの格狭間が刻まれている。台座は一重複弁の優雅な反花よりなり台座と塔身との間には細いくくりがある。塔身は優雅な茶壷型でここに銘が刻まれている。銘文によれば、この塔は納経(祈願)のため正和5年(1316)正月下旬に建てられたものである。笠は軒口二重の照屋根で相輪は太く最上端は火焔宝珠よりなる。
最下部の石壇を覗いた宝塔の総高は252センチ、石材は角閃安山岩である。」
武蔵町教育委員会 |