真木大堂(まきおうどう) 国重文
「真木大堂の古えは、六郷満山六十五ケ寺のうち最大の寺院で本山本寺として栄えた。
馬城山伝乗寺といい、奈良時代養老年間に仁聞菩薩の開基で 飛騨の匠が建立したと伝えられるが、仏像の作風からみて平安時代の建立で往時は広大な境内の中に七堂伽藍を備えて隆盛を誇った大寺院であった。 当初の伽藍は火災のために焼失し、江戸時代に再建された大堂のみが伝えられる、また現存する九体の仏像(国指定重要文化財)は藤原様式による優れた出来ばえを示し、古来多くの人々の信仰と守護のもとに今日に至っている。堂内には慈悲相に溢れた、本尊阿弥陀如来を中心に、日本一の大きさを誇る大威徳明王、不動明王が安置され、これに四天王と二童子が配置されている。平安時代を代表する九体の尊厳な仏像が一堂に安置されているのは素晴らしいことである。」 |