富貴寺
「蓮華山富貴寺(蕗寺)は、六郷満山のなかで、満山を統括した西比叡山高山寺の末寺の一つ。天台宗に属しています。
寺伝によると、養老二年(718)仁聞菩薩の開基といわれています。
昔この地に、高さ九七〇丈もある榧の大木がありました。その影は数里を越え、朝は河内の塔御堂、夕には田原の釜割まで届いたそうです。竹田番匠が、この榧の木の一木で大堂を造り、仏像を刻んだといいます。その余材で牛を刻み、それでもまだ余材があったので、刻んだ牛に乗せて熊野に運んだところ、途中で牛が動かなくなりました。その地に建てたお堂が、真木の大堂であると言い伝えられています。
国宝・大堂は西国唯一の阿弥陀堂であり、九州最古の和様建築物です。内陣には本尊阿弥陀如来坐像(重文)が安置され、堂内の壁画(重文)は平安三壁画の一つに数えられています。
境内には国東塔、石殿、板碑、笠塔婆、仁王像、梵字などが多数あります。」 |