旧円融寺庭園 国指定名勝
「この庭園は、承応元年(1652)大村四代藩主大村純長が創建した天台宗の松林山大乗院円融寺の本堂及び書院の裏庭として件庭されたものです。
庭園は東西五〇メートルに及ぶ斜面を利用し、三尊方式の石組を基本として、青石を主材とした立石をもって造形美を強く表しています。
中央寄りの左手上方に巨石を据えて一番高い主山が築かれ、これを中心として斜面全般に四〇〇余個にのぼる石を、三尊方式の石組で連続手法的に溝成して豪華に展開しています。
白い玉石は水の流れを表し、地形の起伏に従って作り出した枯滝、枯流等によって、山水画的な造形が随所に見られます。
優雅さと豪華さを備え、巨石を数多く使用し、三尊方式による石組は桃山時代様式を色濃く表現していると言われ、その規模の雄大さと傑出した石組は名園としての価値が高く、昭和五十一年に国の名勝に指定されました。」
大村市教育委員会 |