仲間の田の神 市指定有形文化財
「寸法 像の高さ 123cm
像の横幅 68cm
台石の高さ 31cm
台石の横幅 71cm
建立年月日 享保7年(1722年)
田の神は、五穀豊穣を祈って造られた石像で、鹿児島県から宮崎県諸県地方に分布する南九州独特のものである。田の神は小林氏を代表する文化財の一つで、市内には全部で40余体の田の神が残り、年代の古い田の神が多いのが特徴である。
“仲間の田の神”は享保7年(1722)に作られ、新田場の田の神(1720)に続いて県内で2番目に製作年代の古い田の神である。
像の背面には“享保七壬寅 三月吉日 伝吉 清左エ門”と銘文が刻まれ、建立年代および奉納者も判明している。
仲間の田の神は僧衣立像型で、唐獅子の彫刻してある台石の上に僧衣立像、蓮葉冠の田の神は旧薩摩藩内でも唯一のもので、仏像型に近いものといわれ特に珍しい。建立の年代も古く、両手には指の間に何かをさせる穴が作ってあり、右手にシャモジと左手には御幣を持っていて、衣の模様も非常に美しいものである。
田の神は市内各地に現存しているが、最近ペンキによる化粧直しが行われることが増えている中、仲間地区では現在も年に一回ベンガラを使用した化粧直しをするなど、保存状態も非常に良い貴重な文化財である。」
平成18年12月 小林市教育委員会 |