旧後藤家商家交流資料館
「この旧後藤家商家交流資料館は、後藤本家より分家した後藤伊助が、明治33年頃に息子の五兵衛とともに建設したもので、すでに110有余年を経ています。建設当時は、その構造や建物の豪壮さから、町の象徴的な建物でした。
後藤分家も本家に劣らず幅広く事業を展開し、五兵衛の代には、高城町石山地区において開拓事業を行いました。また、本町内周辺の志和地、高木地区等にも多くの土地を所有するほどの大地主でした。
一方で、明治17〜18年頃の不況時には、養蚕を盛んにしようと計画し、桑園を開いたり、養蚕教師を熊本から招くなど、地域の発展に尽力しました。その結果、最盛期には町内に製糸業者が20戸ほども操業し、にぎわいを見せました。
このように、後藤伊助と五兵衛は、後藤分家繁栄の礎を築いたと何時に、高城地域の振興にも心を砕き、その発展に大いに寄与しました。
そうした歴史をもつ後藤分家が建てた本館は、歴史学的にも非常に高い評価を受け、平成19年、国の登録有形文化財に登録されました。」 |