鵜戸神宮

2020.12.30

日南市宮浦




国指定名勝 鵜戸 平成29年10月13日指定
「名勝鵜戸は、日向灘に突き出た岬で、古来より南九州各地から厚い信仰を受け、修験の場としても栄えてきた。また、日向神話の海幸山幸神話の舞台として、鵜戸神宮本殿が建つ洞穴(隆起海食洞)や亀石、お乳岩や速日峯陵(主祭神陵)、周辺の玉依姫陵伝承地(宮浦古墳)などが伝えられている。
 名勝の中核をなす鵜戸神宮は、南九州を代表する神社である。鵜戸神宮の社伝には延暦23年(804)に社殿を再興したとあり、近世には飫肥藩主伊東氏の庇護のもと造替や改修が行われた。明治維新までは、鵜戸山もしくは鵜戸大権現と呼ばれ、境内の仁王護国寺を仁和寺が所管し、神門に至る八丁坂参道の両脇には18の寺坊が並んでいた。
 宮崎市青島から日南市風田にかけての日南海岸には、宮崎層群(約1200万年前から150万年前までの間、深い海底で砂の層と泥の層が交互に堆積した層)のなかでも古い時代の地層が露出しており、この砂岩泥岩互層が波の浸食を受けて形成された波食棚や海食洞、ノッチ(岩が窪んだ地形)が随所に見られる。鵜戸崎の南面に見られる波食棚は、鵜戸千畳敷奇岩(鬼の洗濯板)と呼ばれ、県の天然記念物に指定されている。
 古からの自然景観と神話を背景とした鵜戸の地は、今も多くの人々から厚い尊崇を受け、また、景勝地としても多くの人々を惹きつけており、古くからの旅行記や日記等にその様子が記されている。このような特徴的な地形及び地質によって形成された風致景観は、その観賞上の価値が高く評価されることから、平成29年10月13日、国名勝に指定された。」

日南市教育委員会
駐車場が陥没していました

コロナ禍で年始のお参りを早めました

楼門

振り向けば朝陽

玉橋から

亀石

奥から一回り

鵜戸神宮本殿 県指定建造物
「鵜戸神宮本殿は、鵜戸崎の日向灘に面した岩窟内に建てられている。
 本殿創建の年代は不詳であるが、社伝によると崇神天皇の代に創建し、崇神天皇の勅命により、光喜坊快久が神殿及び仁王護国寺を再興した、と伝えている。中世には、『鵜戸六所大権現』、江戸時代以降は『鵜戸山大権現』として、日向国内外から厚い信仰を得ていた。
 現在の本殿は、正徳元年(1711)に飫肥藩五代藩主伊東祐実が改築したものを明治23年(1890)に大修理を行い、さらに昭和42年(1967)に修理したものである。平成9年度(1997)には屋根や内装等の修理が行われた。このように幾度の改修を実施したものの、岩窟内に見事に収めた権現造風の八棟造は、往時のままであり、その文化的価値は高い。」

説明板管理者/日南市教育委員会