市指定文化財
建建物 旧伊東伝左衛門家
「旧伊東伝左衛門家は、飫肥藩の上級家臣の典型的な住居である。屋敷地の南面と東面は高さ2m以上の切り石の石垣が積まれ、八幡馬場通りに面した入ロは石段となっている。
建物は19世紀中項までに建てられたと推定されている。建築材には飫肥杉を使い、床下を高くするとともに、南面に廊下を巡らすなど、後に飫肥の住宅に見られる特徴をすべて備えている。
なお、屋根はもともと茅葺きで、下屋根だけが飫肥瓦葺きであった。
建物の南には武家屋敷に典型的な枯山水の庭がつくられており、外周の石垣、建物とともに飫肥藩の上級家臣の生活を知る上で貴重な屋敷である。
伊東伝左衛門家は、享保6年(1721)に家老伊東祐従の次男祐允が分家したのがはじまりで、家禄は当初100石だったのが、後に150石まで加増されている。
昭和59年(1984)、日南信用金庫から日南市に寄付された。」 |