八手神社御由緒
「当社は八手神社と称する。最古の棟札は寛永十一年(1634)である。
もと老松繁茂する赤江浜(旧八手浜)に鎮座し漁猟の神として里人に篤く崇敬されていた古社である。
昭和十八年(1943)旧海軍赤江飛行場が建設された為この里に移転した。
高千穂峰に降臨したニニギノ命は、コノハナサクヤ姫を妃とされ、ホデリノ命(海幸彦)とホオリノ命(山幸彦)が誕生する。ホオリノ命が兄ホデリノ命の釣針を失くして困っている時、海神国に行くことを教え導くのが当社の御祭神である。
後に神武天皇に『東方に美地あり』と教え東方に向うことを教え導くのも同祭神である。
昭和六十二年都市計画による区画整備事業により社殿を改修して神域を現在地に遷座した。
石造のニノ鳥居は、元文二年(1737)船持・日高仁兵衛の銘があり、県内最古級である。赤江港を利用する船持衆の信仰が篤かったと考えられる。
正徳五年(1715)の棟札に『御本地十一面観世音守護所』とあり、神仏習合の歴史を今に伝えている。現在も境内に観音堂が祀られている。」 |