猿蓑塚
「猿蓑塚とは芭蕉の高弟であった凡兆と去来が共同で編集した俳諧撰集で、俳諧七部集の第五部にあたり、元禄四年(1692)に上梓された。芭蕉の『初しぐれ猿も小蓑をほしげなり』という句が五句に使用されているためこの名が付いた。猿蓑はその後俳諧を学ぶ者にとって良き指針となったが、文化七年(1811年)に宮崎江平町の太田芳竹が同士と相計りこの塚を建てた。塚の石は高岡町去川の自然石で、文字は芳竹の師であった京都の五升庵瓦全の筆である。
この塚は社殿東側の雑木林の中にあったものを俳句結社・椎の実がその創立五十三周年を記念して昭和五十三年十月に現在地に移転した。」 |