永仁の碑
市指定有形文化財
「永仁の碑は、旧岩瀬橋の西渡り口にあり、永仁元(1293)年の文字があるところからそう呼ばれています。宮崎県内で最も古い碑の一つです。 この高さ95cm、幅30cmの碑には、中央上の梵字(大日如来)の下に「永仁元年」、右下に「橋勧進」、左に「除蛮災」の字が彫られています。 文永11(1274)年と弘安4(1281)年の二回に渡って、元の大軍が九州北部に来攻しました。後に「元寇」と呼ばれたこの襲来は、当時の人々に大きな衝撃を与えました。 鎌倉幕府は弘安4年以後20年間、全国に戒厳令をしいて外敵の侵攻に備えました。永仁元年は弘安の役から12年目に当たります。
永仁の碑は、岩瀬渡の交通難所が画期的に改善されたことを記念するとともに、恐ろしい外敵の侵攻が再び起こらないことを祈念して建てられたものと思われます。」
小林市教育委員会 |