王宮神社楼門
熊本県指定重要文化財
「王宮神社は、古来より王宮と称し、明治元年(1868)に黒肥地神宮と改称された。創建は、大同2年(807)日向国(宮崎県)の住人土持太郎、田部忠綱が久米蓑毛(現、多良木町久米)に住み、多良木源島に亭廟(天子のみたまや)を勧請した。その後現在地に遷座したもので、祭神は神武天皇である。楼門は、応永23年(1416)相良頼久によって建立されたが、その後数回にわたって修復されている。
明治40年(1907)の修復で、上層の桁から上が新規に造りかえられたが、下層は創建当時のおもかげを残し、全体の意匠もすばらしい。禅宗様を基本にした、室町時代の重要な建築である。
楼門の様式は、正面が5.9m、側面が3mの三間一戸の楼門で、屋根は寄棟茅葺である。柱はすべて円柱、斗拱(柱上のますぐみ)は禅宗様二手先になっており、中備之の詰組や木鼻も禅宗様式となっている。」
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