藤崎家住宅 赤松館

2004.06.12

葦北郡芦北町田浦




藤崎家住宅 赤松館(せきしょうかん) 国登録有形文化財
「江戸時代後期から芦北地方の大地主として栄えた藤崎家の邸宅として、5代目当主・藤崎弥一郎が建造を行い、明治27年(1894)の日清戦争勃発により、一部未完成のままで現在に至っています。
 かつては、赤松館の座敷から庭の木立越しに天険として名高い三太郎峠のひとつ、赤松太郎峠を望むことができ、それを庭園の借景としていました。この赤松太郎峠が赤松館の名前の由来です。
 主屋をはじめ米蔵、表門など9件が、高い水準の大工技術を有する近代和風建築として、平成12年(2000)に登録有形文化財に登録されました。
 また、日本の料理研究家の草分けとして活躍した、江上トミ(1899〜1980)の生家としても有名です。」
立派な塀に囲まれた大邸宅

国登録有形文化財の藤崎家住宅

約15年ぶりに赤松館を訪ねました、2009年から一般公開されているようです

中を案内して頂きました

六連竃・井戸
「大小6つの竃が並ぶ様子から、多くの使用人が暮らし、人の出入りが盛んだった事が想像されます。
竃自体は何度か積み替えが行われたと思われますが、釜屋全体としては、明治27年の赤松館建築当時の姿をそのまま残すもので、江上トミ料理の原点とも言うべき“台所”です。
主に左側の蒸篭を載せた大きい釜は、自家製の味噌・醤油の仕込みや赤飯などを大量に蒸し揚げる目的で使われていました。その右側の大きい釜は、摘み取ったお茶の葉を炒り上げる等の目的で使われていました。ダッチオーブンの元祖とも言えそうな厚手の大鍋は米国製で、六代目当主夫人ツネの愛用品です。
現在、皆さんに味わって頂いている“赤松館カレー”の元祖はこの鍋で作られました。
釜屋の外には井戸が2本掘ってあり、生活用水を賄っていました。井戸口の棚は、地下水の冷気を活かした天然の冷蔵庫として使用していました。」

こちらは藤崎さんの住居スペース

表門

玄関

玄関を入り

螺旋階段で2階へ

2階の廊下

建築途中の部屋

藤崎文庫
藤崎家所蔵の明治〜昭和初期頃出版の書籍・雑誌・書画が展示されています

江上トミさん等の写真が展示されています

2階からの眺め

床の間

庭園方向

庭園から
以上 2019.02.17撮影