誕生寺奥之院

2007.08.26


玉名市山田




皇円大菩薩様と蓮華院誕生寺
「当奥之院の本寺は、この南西4キロの地にある真言律宗別格本山“蓮華院誕生寺”である。蓮華院は今から約900年の昔、肥後阿闇梨皇円上人(後の皇円大菩薩様)御誕生の地という縁起を以って八百余年前、皇円上人の法孫“恵空上人”によって建立された寺院で八町八反の境内を有する大寺院であった。皇円上人は関白右大臣藤原道兼卿から五代目の斎官の長官三河守・豊前守・従五位、藤原重兼公の長子として、この肥後の国、玉名市築地にご生誕。のと比叡山に登られ、八十年余の修行を重ねられ、三十五才にして“扶桑略記”をご編述。“当時第一等の人”“当代随一の碩学”とたたえられ親鸞聖人の師、法然上人など、数千の弟子を訓育された。八十有余年の修行の末、衆生のなやみ苦しみは因縁から起きているが、それら因縁を探り知りそして除くことは、五十年や百年の修行では期し難い。長い寿命を保つという龍に身をかえて修行するよりほかに道はない。として嘉応元年六月十三日(1169年)静岡県の桜ヶ池に龍神に化して御入定された。以来、七百六十年を経た昭和四年十二月十日、川原是信大僧正(蓮華院の中興の祖、奥之院の開山)旧蓮華院の草堂において祈念されると突然、皇円上人のご霊姿あらわれて給うて“われは今より七百六十年前、遠州桜ヶ池に菩薩行のため龍神入定せし皇円なり、今心願成就せるをもってその功徳を汝に授く、よって今より衆生済度と蓮華院の再興にあたれ”との御霊告を賜る。是信大僧正様は御霊告を守り、皇円大菩薩の絶大なる御霊力の加護のもと天正十年(1582)戦国時代の戦火によって焼失した旧蓮華院を再興された。是信大僧正様は度重なる修行によって天眼さらに開け、無双の功徳力を得、以来、ご霊示に従って済世利人の実をあけられた。昭和四十三年には皇円大菩薩様の桜ヶ池ご入定八百年ご遠忌大法要を厳修。これを記念してここに約六十町歩(十八万坪)の境内を有する“奥之院”の建立を発願された。かくて昭和五十三年十一月十三日、五重御堂の完成を期に“落慶大法会”を修し、ここに之を記す。」
昭和五十三年 暮
真言律宗別格本山
蓮華院誕生寺 奥之院
佐賀からの帰り、あまりにも青空がきれいでしたので、この機会に誕生寺奥之院を訪ねました

巨大な石門、心経門(しんぎょうもん)

境内から

拱頂部

鐘楼堂

仁王門

五重の塔

五重の塔

絶景を独り占め