火伏地蔵堂・六地蔵
「火伏せとは火事を抑える意味で、馬見原に火災が多かったことから、町民が永禄6年(1563)に現在地に地蔵堂を建立して近くの龍専寺から火伏地蔵尊像を遷仏し、安置しました。それから始まった火伏地蔵祭が現在まで400年以上も続き、馬見原で最大の祭となっています。祭は8月下旬の土・日曜の二日間に亘って行われます。初日は、地蔵堂で読経があり、夕方になると町内の組ごとに三味線や太鼓を鳴らしながらお地蔵様に夜渡詣りをします。
二日目は、みこしに乗せた石のお地蔵様を若者が担いで町内を練り歩き、それに町の人々が水をかけ、最後は五ヶ瀬川に入ります。続いて、世相を風刺した家庭用品(お椀やお盆など)で造った伝統ある「造り物」を展示するとともに、担ぎ廻しをします。また、花火大会やいろいろな催しが開かれ、目貫通りの新町には露店が連なり多くの見物人で賑わいます。
六地蔵は地蔵堂の右手前にあり、台石には亨保3年(1718)の銘があります。六地蔵とは、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上のどこにいても、救いの手をさしのべてくださる六道救済のお地蔵様です。」 |