トンカラリン

2011.06.04

玉名郡和水町瀬川




謎の隧道遺構 トンカラリン
「菊水町・瀬川鶯原神社近くから始まるこの遺構は、全長445.6mでトンネル状の地隙や、地下道のような石組み暗渠等が組み合わさった実に不思議な構造物である。
 昭和五十年代に、作家の故松本清張氏が現地を調査して、邪馬台国が記された『魏志倭人伝』(三世紀に書かれた中国の歴史書)の一節から、『シャーマニズムに関係した鬼道ではないか』と推論したことで、全国的にその名が知られた。しかし、その後の『排水路説』により、ブ−ムは沈静化へ向かった。
 再び、トンカラリン論争が甦ったのは、県北部を襲った平成五年六月の集中豪雨以降である。この時、県北の排水路が甚大な被害を受けたが、トンカラリンには一切の被害が無く、それは大した水が流れなかった事を意味していた。そこで、農業土木の見地から、今一度、詳細な再調査が行われる事になった。結果として排水路説には、余りにも矛盾が多いことが判明したのである。
(1)上部の台地面積が狭いので、流れ出す雨水量は少なく、谷部に、大規模な排水路を造る必要がない。雨水を取り込みやすいオープンカッ卜の素掘り溝で十分である。
(2)今日、トンカラリンを築いた場合、工事費の積算額は、二億円近くにもなる。これに見合うだけの経済効果を見い出せない。
(3)排水路は、できるだけ連続的な造りが望ましい。しかし、トンカラリンは、実に数多くの湾曲箇所を伴って蛇行を繰り返している。
(4)石組の構築物に、災害箇所(地隙)が取り込まれており不自然である。排水路施設は、この様な造りをしない。
(5)地隙内に積まれた切り石や、石組み暗渠下部の変化点における角部の整形など、排水路に不自然な飾り箇所がある。面取りされた切り石は常に闇の中にあり、角部には則られて、丸みを帯びている。この様に、トンカラリンは再び、我々に問題を投げかけるのです。皆さんも、是非、この謎解きに挑戦して下さい。」

和水町
左手に階段

階段
「石の階段7段がある。のぼりつめれば70センチ四方のあまりの石の隧道となり人は這って通りぬけることができる。横穴式石室との類似を指摘する説もあるがよく判らない。
 小さな土師器片が発見されたが今のところ出土品はない。」


内部
不気味でこれ以上入ることができません

さらに上へ進むと

隧道

内部

上流側

さらに上へ

看板あり

次の隧道

内部

上流側

石で補強

内部

さらに上へ進むと瀬川菅原神社