郡築三番町樋門
(旧郡築新地甲号樋門)
2006.02.18
(2013.01.13計上)


八代市郡築三番町

石造アーチ式十連樋門
長さ:31.8m
幅:8m
築造年:明治33(1900)年

径間:2.15m
拱矢:1.0m
橋幅:5.7m




郡築三番町樋門
「1904(明治37)年、郡築新地が竣工する。この事業で甲号、乙号、丙号の樋門が築造されるが、このうち乙号、丙号は改築され、唯一現存する甲号樋門が郡築三番町樋門である。農業用の排水樋門で現役である。総長は約33mで、現存する明治期の干拓樋門としては最大級である。
 設計は熊本県技師・川口虎雄。石英質砂岩と石灰岩の石造で十連アーチである。
 東側のアーチの輪石は煉瓦を小口積で三重にし、
その外周に切石を扇状積とする。西側は1995(平成7)年新設のスチール製招扉により隠れているが、煉瓦はなく切石を輪石としている。また東側には階段状の脚壁を設ける。面壁はほぼ方形の切石を布積とし、上から4〜5層目は五角形の切石を上下でかみ合わせ構造的に強化するとともに、脚壁の上端ともラインをそろえ意匠的効果もある。
 小堤は野面石を積みモルタル仕上げとするが、現状では破損が激しい。袖石垣は内側が切石布積、外側が乱れ谷積であり、階段が設けられる。
 郡築旧堤防は約10.4kmにわたる。このうち、郡築二番町から五番町にかけての西側に石垣が残る。石垣には崩落を防ぐため鞘石垣が設けられたほか、昇降用足場、石段がある。」

熊本高等専門学校「八代たてものマップ」プロジェクトチーム
南東側遠景

南東側

南東側

東側

上部
以上 2006.02.18撮影


計上のため6年11ヶ月ぶりの訪問

干潮なので降りることができました

南東側

内部、煉瓦アーチ

奥は外周のみ切石

上部
以上 2013.01.13撮影