実相院の庚申碑
2006.02.11

八代市古麓町




八代市古麓町 春光寺
八代市指定有形文化財
「庚申碑は、庚申信仰により建立されたもので、主として江戸時代に流行しました。人の体には三尸虫がいて、庚申の夜になると人が寝ている間に人の体から抜け出し、天帝(帝釈天)に報告するとされていました。このために、三尸虫が抜け出ないよう仲間で講を作り、徹夜で祀りました。この庚申碑は八代城下の実相院(現在の本町4丁目)帝釈天堂境内に延宝8年(1680)に造立されたものですが、久しく倒れていたようで元文5年(1740)に金剛院須海をはじめ数名により再建されたものです。銘文は上段に種子で「イー(帝釈天)」中段に「諸行無常 是生滅法 生滅滅己 寂滅為楽」下段に「世間守庚申夜者為 三尸令人毒之也謀 勤此行己久今茲幸 逢庚申因記石表矣 伏析有功利 延宝八年九月吉日」とあり、さらに追刻として「庚申堂 金剛院須海 元文五天政 東口氏 助縁 鬼左 中西氏能 加兵 」の銘文が見られます