大村横穴群
2006.01.29

人吉市城本町




大村横穴群
「大村横穴群は、球磨川の北にある村山台地の南側崖面にある。崖面の約800mの間に東西2群に分かれて27基の横穴がある。これらの「横穴」は、6世紀から7世紀の古墳時代後期に造られた「墓」であり、この中の8基の横穴の外面には動物、武器、武具、幾何学模様(円文・三角文等)の装飾がある。大村横穴群は早くから学界に注目された遺跡で、対象5年(1916)には京都帝国大学(現在の京都大学)考古学研究室の浜田耕作氏らにより調査が行われた。その後、学術的価値から大正10年!1921)3月3日に国指定史跡となっている。
 横穴の構造は、羨門、羨道、亡くなった人を寝かせる玄室からなり、これらの構造は古墳時代の高塚古墳(前方後円墳、円墳等)の横穴式石室と共通するものである。
 装飾を持つ古墳を一般に装飾古墳と呼び、全国に約600基の古墳が知られているが、熊本県内にはそのうち3割の187基の装飾古墳がある。なぜ装飾がなされたかはさまざまであるが、亡くなった人の権力を示すためや墓を悪霊から守るためなどと考えられる。」