山田玉田の田の神

2014.07.12

薩摩川内市東郷町山田




山田玉田の田の神 市指定文化財
「田之神を『タノカン』と呼びならし、尊称的には『夕ノカンサア』と呼んでいる。この田之神様は南九州(薩摩藩=薩摩、大隅、日向)独特の石(木)像で、仏像や、地蔵、庚申像等の石像と異なり、微笑をたたえ、ひようきんな格好をして、手にはメシゲ(飯匙)や、スイコツ(摺粉木)、飯茶碗等々を持って、農民と共に暮しいつも語りかけているような表情をもっているものが多いのが特徴である。
 田之神像は、県下に約千体位あるが、今日まで創建の判明したものでは、鶴田町紫尾に、『宝永二乙酉十月=宝永二(一七〇五)年十月=』の碑文刻銘の有る像が南九州最古のものであると言われている。
 本町では、五十一体を確認しているが、創建の刻銘があるのは数体しかない。その中で、この像には『明和庚寅稔十一月二日=明和七(一七七〇)年十一月二日=』と明記してあるので、町内では最古の田之神像であると同時に、県内でも古い部類に入る貴重な文化財である。」

薩摩川内市教育委員会
県道344号線の東側、田圃の横にほ場整備記念碑と田の神

頭部の笠の部分が特徴的に彫りこんであります

側面

側面

明和七庚寅稔(1770)