田之神
「南九州は日本列島の南の辺境に位置し、火山活勒や台風常襲と厳しい自然環境にあります。
更に、島津藩政七百年は人々の生活を自足的閉鎖的にしましたが、逆に琉球や大陸との交流という南の門戸としての先進性も内包し、又厳しい条件を克服する強い自立性も培いました。
このような中で、島津藩領内は独特の文化を育み、十八世紀初頭にはこの藩だけに特有の『田ノ神像』を造りあげました。
田ノ神サァこれは江戸時代、我々の先祖が豊作を祈り、生活の安定を願う神の『結晶』そしてオブジェ、あるいはモニュメントとして置いたものと思われます。町内には、三十四体が確認されでおり、それぞれに像容も異なり稲の作具合を見守っているようです。」
曽於市教育委員会 |