宮里の田の神4

2011.09.24

薩摩川内市宮里(みやざと)町




宮里田の神石像 薩摩川内市指定文化財
昭和五十六年十二月五日指定
「宮里は、堀之内・川畑・植松・城の方限から成っていて、それぞれのたんぼに田の神がまつられていたが、明治末期の耕地整理に際して、これらの田の神をこの日吉に集めてまつったものである。
 本来田の神は、水田作物の豊作を祈願し、豊作を感謝する農工信仰のひとつで、南九州特有のものである。
 田の神像には単身、双体像のほか自然石に『田之神』と文字を彫りこんだものなどがあり、その服装も種々雑多で、ほとんど頭にかぶりものを頂いているのが特徴である。
 ここにある田の神は、いずれもコシキをかぶり、シャモジや茶わんを手に持っている。このそぼくな彫りに多年にわたる農耕庶民の悲願がこめられているようで、宮里では今日でも田の神まつりが行われている。
 田の神まつりには田の神像の首にかけたワラヅトにモチを入れ、田の神に化粧を施す風習があり、関係者が集まって豊作を祈り、神に感謝して、にぎやかな酒宴が催される。」

平成十二年三月
薩摩川内市教育委員会
田んぼの中に

4体の田の神が集めて祀られています

左端の一体

側面

側面