久住阿弥陀山磨崖仏

川内市久住

2004.10.03

久住阿弥陀山磨崖仏
 「野外に露出した岩壁などに仏像等を刻みつけたものを磨崖仏といいます。
 ここ阿弥陀山磨崖仏はかつて、入来院刑部の居城であった久住城跡の南側にあり、高さ約3.6m、幅約9.2mにわたって仏や菩薩をあらわす梵字が約40種ほど刻み込まれています。
 梵字は古代インドで作られた文字で、中国を経て日本に伝えられた仏教に広く使われて、一つの梵字が一定の仏や菩薩を意味するようになりました。
 ここ阿弥陀山磨崖仏には北朝年号の貞治二年(1363)二月八日と刻まれていて、戦乱が五十余年間も続いた南北朝時代のものと考えられます。おそらく修験者などが仏道を極めるために岩に刻み込んだものと思われます。
 阿弥陀山の名称からここは古い時代に寺があったことが伺われ、近くに磨崖仏や十三仏・薬師如来の石像などが残されたものと思われます。」