今村庚申塔 薩摩川内市指定文化財
「庚申信仰は、中国の道教の教えとして平安時代に伝わり、健康長寿を祈念する貴族の信仰行事として行なわれ、江戸時代には一般的に全国各地に広まりました。
庚申の日は年六回(六十日に一度)めぐってき、庚申信仰・庚申待の信仰行事は一般的に、庚申の夜青面金剛などが描かれた掛軸をかけ、花・線香やご馳走などを供えて飲食したり談笑などして一夜を明かしました。この夜眠ってしまうと、身体の中にいる三尸の虫がぬけ出してその人の過去の罪を上帝に告げるため生命を縮められると考えられていました。
この夜の集いの仲間『庚申講』により幾度か行なった記念に建てた供養塔が『庚申供養塔(庚申塔)』です。今村の『宝塔的五輪塔』は大永二年壬午(1522)と思われ、鹿児島県内では最古級と推定されています。」
平成14年3月
薩摩川内市教育委員会 |