川路山六地蔵塔

2017.08.20

曽於市大隅町須田木 川路山




川路山六地蔵塔 曽於市指定文化財(有形民俗文化財)
「六地蔵塔は、供養のために建てられたもので、地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間道、天道の六道において苦患を救うという六種の地蔵を刻んだものである。
 この六地蔵塔は川路山のカンゾゾと呼ばれる所(南側の小高い丘)から、ここに移したものと言われる。地蔵の顔が削られているのは、明治二年の廃仏毀釈のためと思われる。
 憧身正面に『奉造龍喜神』、左面に『元禄十五(1702)年十一月八日』、裏面に『□山市王』などの、文字が読み取れる。
 なお、川路山は志布志・福山主要道にあたり、江戸時代には駄繰があった。駄繰とは、荷物の中継地で、ここで馬から馬への荷物の積替えを行った。また、宿や蔵もあった。右側に並ぶ石造物に早馬や馬頭観音が多いのは、ここが駄繰であったことの名残である。また、南側の谷近くには馬吊り場があり、ここで幣馬を処理したと考えられる。」

曽於市教育委員会
平成二十五年十一月建立
県道495号線から入ったところに石造物群

左が六地蔵塔

元禄十五年(1702)

龕部

奥の石祠

右側の石造物群

早馬や馬頭観音