曽木発電所遺構の概要
「曽木発電所遺構は、川内川の中流にある曽木の滝(東洋のナイアガラ)の約1.5km下流にあります。
いつもは鶴田ダム(西日本最大級の重力式ダム、昭和42年完成)がつくる大鶴潮の底に沈んでいて、洪水に備えて貯水位を下げる五月から九月にかけて優美な姿を湖面に見せてくれます。
この曽木発電所遺構は明治42年(1909)に、日窒コンツェルンの創始者で、我が国の代表的経済人である野口遵(ノブチ・シタガウ)により建設された水力発電所で、東西に幅43m、奥行20m、高さ19m、総面積2207.72u(約669坪)の2階建一部3階建であり、鹿児島県に唯一残る明治時代建造のレンガ造り建造物です。また、当時は水俣のカーバイトエ場《チッソ(株)水俣製造所》に電力を供給して、我が国の電気化学工業発祥のきっかけになった貴重な近代化産業遺産でもあります。」 |