赤水の岩堂磨崖仏

2012.04.29

霧島市牧園町宿窪田




赤水の岩堂磨崖仏 県指定史跡
「指定の理由
 傾斜角八〇度の前傾した崖壁に、深さ約四五センチメ−トルの龕を彫り、中に来迎形弥陀三尊をレリーフ状に彫り出してある。
 中尊と右脇侍の間に『建武弐年(1334)十二月十五日」の年紀銘と、施主『法信・沙弥観阿弥陀仏・成円の名が刻まれており、本県所在の製作年の明らかな磨崖仏としては、川辺町清水の弘長四年(1264)永仁四年(1296)に次ぐ古さを持つものである。
 造形的にも、鎌倉期の様式を残す優れたもので、保存状況も極めて艮好である。本県の、仏教信仰を知るうえで貴重な文化財である。
(来迎形弥陀三尊について)
 わが国の仏教信仰の中に非常に大きな位置を占める思想に浄土教があります。これは『南無阿弥陀仏』の念仏を唱えて阿弥陀如来の慈悲にすがり極楽浄土に往生しようという考え方で、平安時代以来、この考え方に基いて阿弥陀如来が極楽浄土から迎えに来る様子を表現した彫刻や絵画が沢山生れました。ここにみる『来迎形弥陀三尊』もその一つです。
(磨崖仏について)
自然の岩石や崖に彫られた仏像のことで浮彫と線刻の二種があります。わが国では奈良時代(八世紀)からみられ、平安時代には各地で盛んに彫られるようになりました。鎌倉時代以後になると、周囲を龕状に彫りくぼめて像を浮き彫りにした形式もみられるようになります。本県には様々な形式の磨崖仏が各地に多数みられ、これもその代表的な例の一つです。」
案内板に従ってやってきました、ここからは歩きです

さらに下り坂が続きます

帰り道は上りなので、体力が心配です
国東半島の熊野磨崖仏の「信心を 石段で見る 磨崖仏」という句を思い出しながらひたすら下ります

鳥居をくぐると

傾斜角80度の前傾した岸壁が迫ります

龕を彫り、浮彫りの石仏が安置してあります

来迎形弥陀三尊

奥から