有屋田庚申供養三層塔

2012.03.24

鹿児島市有屋田町(ありやだちょう)




有屋田庚申供養三層塔
「この庚申供養三層塔は、『旧都山町』の庚申供養塔のなかでは最も年代が古く慶安三年(1650)の建立とされています。形態は三層塔で高さ三メートル(但し上部の相輪を欠く)近い巨大な石塔です。
 下層には建立に関係したと思われる二十二人の名前が彫り込んであります。中層には、『キァ・カ・ラ・バ・ア』の五大種子の四方梵字が彫られています。その一面には『庚申供養 慶安三庚寅天二月吉日』とあります。上層には、四面に『阿弥陀如来、観音菩薩、釈迦如来、薬師如来の種子(仏・菩薩を梵字で表したもの)が彫られています。
 作者の名は『上山傭右衛門』と下層に見られます。
 四方仏や四面種子は五輪塔の空輪・風輪・火輪・水輪・地輪にそれぞれ刻出され、東面(発心門)・南面(修行門)・西面(菩提門)・北面(涅槃門)は、それぞれ種子が決まっています。
 この庚申供養塔は、この地域の庚申信仰を知る上から貴重な文化財であります。」

平成十七年三月三十一日指定
鹿児島市教育委員会
県道40号線に案内板が建っていました

庚申供養三層塔