蒲生のクス 国指定特別天然記念物
「推定樹齢 1500年 樹高 30.00m 根廻り 33.57m 日通り幹廻り 24.22m
『蒲生のクス』は、昭和63年度に環境庁の巨樹・巨木林調査によって、日本一の巨樹であることが証明された。
樹幹の下部には凹凸が多く、内部には直径4.5m(約8畳敷)の空洞がある。枝張りは四方に広がり、その壮観な様は、まるで怪鳥が空から降り立ったようである。
保安4年(1123年)閏2月21日に、蒲生院の領主であった蒲生上総介舜清が、豊前国宇佐八幡宮を勧請して、この地に正八幡若宮(蒲生八幡神社)を建立した。その時すでに『蒲生のクス』は、神木として祀られていたという。
伝説では、和気清麻呂が宇佐八幡の信託を奉上し大隅に流された時に蒲生を訪れて、手にした杖を大地に刺したところ、それが根づき大きく成長したものが『蒲生のクス』だとも言われている。また、出水地方に残る伝説では、悲しき恋物語によって『出水の大楠』『蒲生のクス』は互いに相思の楠であるとも言われている。
これまでの長い歳月や自然災害の影響で『蒲生のクス』の樹勢に衰退が見られたため蒲生町では、この歴史的遺産を末永く保護し後世に伝え残していこうと、平成8年度から4ケ年計画で国庫補助事業による『蒲生のクス』保護増殖善業を実施した。」
姶良市教育委員会 |