曽木家の門
「古文書によると曽木家の門は、曽木家の祖先である曽木播磨守が元亀3年(1572)、木崎原の戦いで戦死したため、島津義弘から軍功として拝領した飯野城の大手御門と記されている。 現在の門は、拝領門が傷んでしまったため、本柱等の部材を利用して18世紀頃に武家門に造り替えたものである。 この門は、薩摩藩特有の腕木門と呼ばれる。曽木家の門は、腕木を重ね前後にずらして一本の長い腕木の役目を果たす合理的な方法で造られており、上の腕木で前の桁を支え、下の腕木で後の桁を支えている。後の屋根の大きさが前の屋根より大きく、姿形の美しい門である。また、控柱に自然木を用いていることや、扉の八双金具や釘隠しの乳金具も特徴である。 この門は、江戸時代、薩摩藩の私領である加治木島津家の上級武士の門の様子を伝える文化財で、茅葺きの武家門は県下でも数例しか現存せず、当初の形態をよくとどめている。」
案内板より |