田の神(梶原迫)鹿児島市有形民俗文化財
「田の神像は、鹿児島県本土と、宮崎の一部にしかみられない貴重な民俗文化財です。
江戸時代中頃から稲の豊作を願って、用水路や田んぼのあぜに立てられたもので、“タノカンサァー”と呼ばれています。また、昔はこの“タノカンサァー”を囲んで宴を催す『田の神講』も盛んに行われまていました。
この田の神は、りっぱな彫りの像で、足の部分がそのまま台座になるという面白い作りになっています。頭にシキ(食べ物を蒸すための道具)をかぶり、右手に飯杓、左手に椀を持ち、袴をつけています。
背面の裾の所に『寛政拾二年申二月吉日』と文字が刻まれていますので、寛政12(1800)年に立てられたことがわかります。また、隣には『庚申供養塔』の石碑もあります。
この田の神は、宇宿中間地区土地区画整理事業に伴い、平成12年3月に『宇宿町梶原迫2152番地』からここに移設されました。」
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