川上天満宮の庚申塔

2017.09.16

鹿児島市川上町




川上天満宮の由来と歴史
「川上天満宮の創建は、1335年以前の鎌倉時代ではないかと島津氏の古文書に伝承されており、祭神は菅原道真公と北御方吉祥女であります。
 源頼朝が征夷大将軍に任じられ、武家により鎌倉幕府を開き、薩摩の国には島津氏が守護として領地を与えられ、江戸時代末まで領主としてこの地を代々統治してきました。
 私達の故郷川上郷は、島津氏の一族である川上氏が治めてきましたが、地域の平安と五穀豊穣、無病息災を祈願する為に鹿児島の地に島津氏は三つの宮を創り、長年護り伝え維持してまいりました。
 それらの三つの宮とは、郡元の一宮、草牟田の宇治瀬大明神、川上天満宮であります。
 島津氏はその後代々、十九代島津光久公の頃まで正月の新年の三社詰りに川上天満宮も欠かさず詣でていた社であり、毎年、世の中の平和を祈り大切に護り伝えてきたとされています。
 この様に、私達の住まう川上の地に鎮座します川上天満宮は、由緒正しく我々の地域の平和を護り、歴史に育まれ、我々の先祖が代々大事にしてきた心の故郷となる鎮守の社であります。
 祭礼としては、毎年春は二月二十五日(春祭り)、夏は六月二十五日(夏祭り、六月灯)、秋は十一月二十五日(秋祭り)に催されており、春は近年恒例行事として境内にて神主さんによるお祓いの後、町内に伝承されている郷土芸能の棒踊りが町内総出で盛大に奉納されています。
 今後共、地域で護り継承すべき大事な文化財であり、心の故郷の鎮守の社であります。」

川上天満宮を護り、心の拠り所とする会 有志一同
平成二十四年七月吉日
川上天満宮

鳥居の下に

庚申塔

明和七庚寅(1770)

背面

社殿