湯之元の田の神
「この田の神は、昭和43年3月29日有形民族文化財として県の指定を受けている。
像の高きさ74センチ。灰白質の荒目の硬質岩の丸彫り、顔の表情豊かな笑顔は田の神面の影響であろう。大きな笠状のシキを冠り、袴は前から見ればくくり袴になり、裏から見れば長袴が地についた形になって、表裏矛盾しているのは、長袴より短袴へ変わる過渡期の姿とも考えられる。右手に持つ飯杓は笠の上面にのせてあり、左手には大きな椀を持つ。
台石の正面に
干時元文4年(1739)未
奉供養田之神
三月
と刻み、郷士名、作者名も刻む。田之神舞型の田の神像として年代も相当に古く、風化や損傷がほどんとないものである。」
平成9年3月 再建
東市来町教育委員会 |