大永期の勧請石碑

2004.06.26

吉田町東佐多浦



 
大永期の勧請石碑
「大永二年(1522)の紀年をもつ念仏南無阿弥陀仏は東佐多浦般昌寺跡の墓地内に建っている。高さ約九十糎、幅五十糎足らずの自然石をみがいたものである。その銘文は中央上部の月輪中に種子(梵字)を刻し、南無阿弥陀仏の名号を配し左右にその趣旨を述べている。
それによれば
扶桑国海西路大隅州吉田院
夫意趣者念仏百万遍
本願佐多郷平氏勝重戒名月峰浄心居士
(以下略)
 これによって見れば佐多郷の平氏勝重なる者以下33名のものが語らい心からなる念仏百万遍の供養を行ない、その善根功徳によって死後後世の安楽を願わんことを誌している。
 生前善根功徳を積むことは極楽浄土への道であり仏教の教えでもあった。これによって三国名勝図会の伝えるところによれば、「佐多浦村に阿弥陀堂あり、開基大檀那平氏勝重月峯浄心居士大永二年壬午三つき勧請と石碑に記せり」とある

吉田町教育委員会