鹿児島県指定史跡 一乗院跡
「一乗院は、真言宗の寺院で、薩摩国内屈指の有力寺院の一つであった。創建年代は詳細不明であるが、中世の途中からその実在が明らかになってくる。要港坊津と共に繁栄し、16世紀の中頃には後奈良天皇によって勅願所とされた。
その後、廃仏毀釈によって明治2年(1869)に廃寺となった。昭和56年(1981)に行われた発掘調査では、建物の礎石などが確認され、中国の明時代の陶磁器などが多数出土した。石製の仁王像は、もともと一乗院の山門(仁王門)に安置されていたが、廃仏毀釈によって捨てられ、後に現在地に移されたものである。」
南さつま市教育委員会 |