凱旋門
2007.04.03
「この凱旋門は明治37、8年の日露戦争に当時の山田村から従軍した人たちの無事な帰還を記念して明治39年（1906)3月に山田村兵事会が建設したものです。
石造りの凱旋門は鹿児島が誇るアーチ式の石橋技術を応用したものであり、全国的にも大変珍しい貴重な文化財です。
凱旋門上部はアーチ型に組まれ、中央にタテ60cm、ヨコ121cmの石がはめ込まれており、次の文字が刻まれています。
「凱旋門（横書き・行書）
明治三十九年三月
陸軍中将正五位
勲二等功四級 大久保利貞 □（落款）
また、両側の門柱には、（右）“明治丗七八年 日露戦役記念”、（左）“明治三十九年建設 山田村兵事会”と刻まれています。
鹿児島県史によれば、“県は熊本・宮崎・沖縄三県と連合して鹿児島のいづろ通広馬場角に凱旋門を建設し一月に竣工、二月十二日より十五日にかけて部隊の凱旋を迎えた”
とあります。（いづろ通の門は現存せず）
恐らく山田の凱旋門も三月十二日以前に完成し、山田村の従軍者たちは実際にこの門をくぐり凱旋祝いを受けたと想像されます。」
平成十四年三月吉日
姶良町教育委員会
