石橋巡り
(2005年5月28日)

5.文吉(ぶんきち)



1.永田橋 2.小中尾橋(仮称) 3.小原上橋(仮称)
4.小原橋 6.道中で見たもの




1,586 文吉橋
北郷村小黒木 谷久(やきゅう)

ヤキウ谷川
橋長:12.0m
橋幅:1.85m(オリジナル部)
径間:5.35m
拱矢:2.3m
環厚:42cm
輪石:25列
架設:大正元年(1912)
凝灰岩使用
石工:瀬口佐助(満18歳の時)
袖工事:早田文吉
本体工費:45円

国道388号線、北郷村黒木小学校のところから県道20号線へ。730m北上、小黒木方面へ左折。1.3Km先宇納間方面へ左折。1.7Km先左手、民家の入口に架かっています。



小原橋からの帰り、国道218号線へ出て北方から県道20号線を南下し、国道388号線へ向いました。
途中、小黒木方面の町道へ入り、さらに分岐を宇納間方面へ向いました。
1.7Kmくらい進むと、
なんと立派な石橋が!それも自家用の!
さっそくこのお宅、早田さんにお話を伺いました。
それにしても反対側からでは拡幅してありますので石橋とはわからないところでした。

記念碑には文吉橋と刻んであります。
写真真ん中の方が早田文吉さんという方で、袖工事をされました。
大正元年の大水の時、文吉さんは橋の上に立ち、一升瓶の酒を注ぎ、水神様に橋が流されないように願をかけられたそうです。
石工の瀬口佐助さんの娘さんという方もたまたま早田さん宅に遊びに来られていました。
瀬口俊助さん宅の庭にまず原寸大で組み立てられたそうです。
瀬口佐助さんは満18歳の時にこの石橋本体を架けられたそうで、娘さんも話しておられたように、とても器用な方だったみたいです。
瀬口佐助さんはその後は石工ではなくて、森林業を営まれ、85歳で亡くなられたそうです。
瀬口佐助さんの師匠という方が長野地区に架けられた「タダニ橋」と「阿部さん宅前の石橋」は大正元年の大水で流失したそうです。


上流側は拡幅してあります

左岸側は岩着だそうです


橋頂部

要石


右岸側は岩盤ではないので、下に松の角材が敷いてあるそうです


右岸側から


上部
早田さん、詳しいお話を聞かせていただき有難うございました。

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