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五百羅漢前橋
(下)
2009.07.19

大田市大森町




「羅漢寺の五百羅漢は、大森の観世音寺住職 月海浄印と言う方が、銀山で働いていて亡くなられた方の供養や、労働者の安全のために発願され、多くの方の寄進によって、二十五年かかって明和三年(1766)3月に完成しました。また、羅漢寺はこの五百羅漢を護(まも)るために建立されたそうです。
 五百羅漢の造りは、小川を挟んだ寺向いの岩山に、三つの石窟が掘られ、小川にはそれぞれの石窟に入る石で出来た反り橋が架けられています。中央の石窟に釈迦三尊、左の石窟に阿難尊者を中心に251体、右の石窟に木蓮尊者を中心に250体が安置されています。」
福光石を十五枚組み合わせて造られた三基の橋
「福光石は2000万〜1800万年前に、拡大しつつあった日本海の海底で活動した火山の噴出物です。この石は軽くて柔らかく、加工がしやすいことから、現在も石材として採掘されて使われています。 」

下流側

下流側

拱頂部

下部

上部

大宝篋印塔:高さ557cm
「五百羅漢建立に協力した田中中納言宗武卿(徳川吉宗の次男)の菩提を供養するために、夫人とその子田安斉臣卿が明和8年(1771)に建立したもの。」