長尾山神護寺 市指定史跡
「甲弩字山手にある神護寺(真言宗)は、境内の全域が史跡として指定されている。
神護寺は、もとは神宮寺と呼ばれており、古くは大坊・中坊・般若坊・正円坊・長福坊・上学坊の六坊を有した大寺であった。天正十四年の刻銘がある古瓦に千手坊とも刻んでいる。
その後六坊のうち長福坊と上学坊は山口に移された。長福坊は今の長福寺となり、上学坊は山伏寺となつたが、廃絶してしまった。
また、備中誌に『阿部山中に畦寺の跡というところあり、これ神護寺のもとの所在地なり』とあるが、その位置は確認されていない。
神護寺の現在の本堂は永禄十一(1568)年小田氏の庇護を受けて再建されたもので、市内最古の木造建築である。」
昭和三十五年十二月二六日指定 笠岡市教育委員会 |