紫雲山清浄院光円寺庭園
「開山後しばらく経ってこの庭園ができたものと思います。(推定では元禄時代の作庭)岡山の後楽園と前後して出来たものと思います。
この庭の特長は、向かって右側に鶴亀を表していて、鶴は頂上の切長石で鶴の首を表し、亀は山裾に亀頭石でもって表しています。向かって右側の蓬莱山を抽象的に表し、左側は自然的な築山にして、いかにも右側を浮き出すが為に左側を無技巧にあしらっている処にこの庭の良さが見られます。こういう式を鶴亀蓬莱様式といいます。このたび二百七十年目に当庭園を塩出佳孝氏に依頼して、改修し化粧直しを致しましたが、同氏によると現在でも稀にみる庭園で、特に芸術性に富んでいて重要な文化財でありますので、この点苦労したと述べています。
皆様も充分御鑑賞くださいませ。」
昭和五十三年(一九七ハ) |